V‐2位置決め構造の見直しによるコストダウンのポイント1

上記のようにR0.2以下にすると精度が要求されるため、仕上げに関する切削工数がかかり、コストアップの原因となります。

上記のように”ぬすみ”を入れることによって切削は必ず2回で終わるため、コストが安定します。

R0.2などの精度を求める加工は小径の刃物を使用するため、加工に時間がかかります。刃物を逃がすための”ぬすみ”をいれる段取り替えの回数を削減することで加工コストを削減することができます。

V‐6切削加工時のコーナーR指定のポイント

上記のようなポケット加工においてコーナー部のR指示が小さいと、そのR寸法を出すための小径の刃物を使用する必要があります。小径の刃物は加工スピードを上げることが難しい上に、R箇所以外の加工のための刃物と段取り替えを必要とするため加工に時間がかかってしまいます。

上記のようにポケット加工のコーナー部のR指示をできるだけ大きくすることで、刃物の径を大きくすることが可能となります。大きい刃物は剛性が強いため、加工スピードも早くなり、加工時間の短縮につながりコストダウンにつながります。

ポケット加工のコーナーR部分の寸法を考慮することで、ワンチャックでの加工の実現や、加工スピード向上の実現につながります。そのため、可能であればR寸法を刃物の径に合わせて大きくすることが設計のポイントになります。

V‐4公差穴(リーマ穴)についての工数削減のポイント

上記のように公差穴(リーマ穴)をフラットにしてしまうと、穴あけが3工程必要となるため、加工工数の増大につながってしまいます。

部品の性能上問題がないのであれば、上記のように底面をフラットにしないことで、穴あけ工数を大幅に削減することができます。

公差穴の加工の場合、底をフラットにする・しないで加工工数に大きな差が発生します。設計技術者は公差穴に求める機能や精度を考慮したうえで、設計することがコストダウンを可能とするのです。

V‐5ポケット加工の形状見直しによるコストダウンのポイント

上記のようなポケット加工の場合切粉の排出が悪く、加工に手間がかかりコストがかかります。

上記のようにポケットを抜いてしまうことで切粉の排出もよく手間がかからないため、実質の工数は低減します。

設計段階計で切削面を考慮することは重要ですが、切粉のハケなどの加工条件を考慮することも加工のコストダウンにつながります。

V‐3位置決め構造の見直しによるコストダウンのポイント2

LMガイドなどの取り付け部分について、一般的に位置決めのために、段付きのブロックに加工することが多くなります。しかし、この加工を行うには、角度の精度を出すために、時間をかけ、何度も加工しなければならず、コストがかかります。

位置決めをピンを立てることで代用すれば、段付き加工を行う必要がなく、FBの面だけの加工で済むため、コストダウンができます。

可能な部分は、段付形状による位置決めから、リーマピンによる位置決めに変更することが設計のポイントになります。