設計技術者に求められる板金加工知識

板金加工の63%を占める主要工法とは

設計技術者が板金加工の知識を身につけようとした場合、板金加工の一般的な工法である曲げ・溶接・塗装から、普段あまり出てこないカシメ・サンドブラスト・シャーリングまですべてを覚えようとすると、莫大な時間を要します。何十種類とある板金加工の中でも、日本国内で使用される加工方法はある程度決まっており、設計技術者はその工法に絞って理解することが、板金加工の実践的な知識を身につける近道になります。

▼板金加工における使用頻度の順位

板金加工における使用頻度の順位

出典:日刊工業新聞社出版 ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で「即戦力」

上記図より、板金加工に関して「打ち抜き・曲げ」23.1%、「溶接」21.7%、「絞り」17.7%の3つの加工方法だけで、板金加工全体の約63%を占めることがわかります。これら3つの加工方法を重点的に覚えることができれば、設計技術者は板金加工の設計図面をかく際の主要なポイントを抑えることとなり、短い期間でコストダウンを実現することができます。

製品のローコスト設計のために、設計と加工の両方の知識が求められます。
しかし、限られた時間で両方の深い知識を身につけることは現実問題として難しく、代表的な加工方法について集中的に知識を深めることで、効率のよいコストダウン設計が可能です。